おもしろいところに集まってくる

おもしろいところに集まってくる

誤解を恐れずに言えば私の価値基準は一つ、損得勘定です。
つまり自分にとって得なことはやるけれども、損なことはやらないというそれでけです。
それは他のどの先生とも違うところかもしれません。
おもしろいことに、損得勘定が完全に頭に入ってしまうと人間は声を荒げなくなります。イライラしなくなります。
声を荒げイライラした結果、人間は自分で毒素を出して、その毒液が五臓六腑(ごうぞうろっぷ)をどんどん痛めつけます。
誰が一番損をするかというとその言葉を発した本人なのですから。

こういう実験があります。
一升瓶に普通の心理状態で息を吹き込め、そこにハエを一匹入れると40分くらいで窒息死しまう。
ところが、激怒した状態の息を吹き入れて同じ実験をすると、中のハエは3分くらいで死んでしまいます。毒死です。
人間が怒ったときは自分で気付かないだけで、毒気を吐いているのです。

私たちは体調が悪いとき、よく愚痴や泣き言をこぼしているように思っているでしょうが、実は不平不満、愚痴、泣き言、悪口、文句(私はこれを五戒と呼んでいます)という否定的な感情が肉体を蝕(むしば)んでいるらしいのです。
私と親しいある外科医の話ですが、患者の家庭環境を分析した結果、怒鳴り合っている環境で生活している人と、穏やかな言葉が飛び交う家庭で生活している人とでは、明らかに前者のほうが病気になる確率が高いということがわかったといいます。
宇宙の方程式からすれば、先ほどの実験のように、「ばかやろう」「つらい」「悲しい」といったネガティブな言葉が体内の水の細胞を破壊し、それが病気を招く原因となります。

言葉の持つ力は大変なものです。
肉体についてだけではありません。
仕事も同じです。

たとえば民宿の経営でいえば、家庭や職員が喧嘩していたり、いがみ合ったり、仲が悪かったりすると、外見は立派でも本当にお客さんが来なくなるという現象が実際に起きてしまいます。

次から次へやってくる現象に対して、どんなことがやって来ても、愚痴を言わない、泣き言を言わない。

おもしろがった人の勝ち。
神様はおもしろがった人に味方するのです。

『宇宙を貫く幸せの法則』小林正観 著  致知出版社より

孔子の言葉に
『之を知る者は、之を好む者に如かず。
 之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。』

という言葉があります。

ものごとを知識として知っている人は、ものごとを好きな人には及ばない。
ものごとを好きな人は、ものごとを楽しむ人には及ばない。

今年はこのコロナ禍の過剰自粛により、祭りやイベントが中止となり人が集まる楽しみごとがめっきり無くなってしまいました。

だからこそ、得となる言葉を使い、しっかりとした知識を得て、興味を持って何事も一所懸命に楽しんでいる人には、最終的に良い結果や仕事が舞い込んで来るのではないでしょうか。

楽しい祭りにみんなが集まるように、
おもしろいところには良いことや人が集まってくる。